シリーズ、「気になったところを私なりに自由に解釈してみました養生訓」
今回もお付き合いください😊

巻第二 総論 下 13:元気を養う/26:気を養う法

益軒先生は、「元気を養う」項で 下のように仰っています。

多くの人は、一日のうちで気を養うことは少なく、気を消耗させることがつねに多い。
もし、元気を養うことが少なく、消耗することが多くて、それが毎日続けば元気が減り、病いになってついには死を招くであろう(略)限りある元気であって、限りない欲を自由にしようと思うのは、間違っている。

『元気』とは、生命を維持するための大元のエネルギーのこと。

生化学的にいうと、
私たちは一日に2000キロカロリーほどのエネルギーを食事から得て、それを
熱エネルギー、力学的エネルギー、化学エネルギーとして消費していきます。
黙ってじっとしているだけでも、体温を維持したり、心臓を動かしたり、呼吸したり、
つまり基礎代謝でかなりのエネルギーは使われている。。。

エネルギーは細胞の中の器官「ミトコンドリア」でつくらていて、
「気を養う」というのは、そのつくられたエネルギーを無駄遣いせずに大事に温存する…という感じでしょうか。

その上で、心を安らかにすることの大切さも説いておられます。

「消耗する」は、使い果たす…
益軒先生が一番言いたいのは「食べすぎ」なんじゃないかな~
消化吸収には、結構なエネルギーを消費するから。
あと、働きすぎとか。。

ちなみに、エネルギーの通貨といわれるATP(アデノシン三リン酸)は、一日にじつに体重と同じ重さに相当する量がつくられているとか。。。50㎏の人で50㎏!!作ったとたんに使われていくわけで、

ミトコンドリアの数が少なくなったり、働きが鈍くなったりすると、エネルギーが足りない!ってことになって、生命活動がうまく営めなくなって、健康を損なうのです。

「養う」という言葉には、つくり育てるという意味もあるから、しっかりエネルギーをつくることも「養生」にとってとても大事だと思うのです。

つづく