桜も満開になり、春の陽気が心地よい季節ですね。

こんにちは、永吉薬品の店主 川越です。

健康診断で「悪玉コレステロールが高い」と言われ、不安を感じていませんか?

「とにかく油ものを控えないと…」と無理をしたり、毎日の食事で何を選べばいいか悩む方も多いようです。

実は、数値を気にして「油を減らす」ことだけが正解ではありません。大切なのは「油の選び方」

今回は、体を元気にする脂質との無理のない上手な付き合い方をお伝えします。

・健康診断で悪玉コレステロールが高いと言われ、どうすればいいか不安だ。
・コレステロールを下げるには、とにかく油ものを減らすべきなのか迷う。
・毎日の食事で、具体的にどんな油や食材を選んで食べればいいのか悩む。

このような方々のために、書きました。

「油は敵」という誤解を解き、必要な脂質を味方につけて細胞から元気になっていただきたいと思います。ぜひ最後まで読んでくださいね。

まずは、「どんな油をとるか」を見直すこと

健康診断で
「悪玉コレステロールが高いですね」
と言われて、気になっている方はとても多いと思います。

実際に、私のところに相談に来られる方も、
「LDLを下げたい」
「コレステロールを何とかしたい」
とおっしゃることが少なくありません。

でも、ここで大事なのは、ただ数値だけを下げることではなく、
なぜLDLが高くなっているのか
体の中で何が起こっているのか
を見ていくことです。

LDLは、コレステロールという大切な材料を体のすみずみまで運ぶ役目をしています。
つまり、もともとは体に必要なもの。
ただし、このLDLは酸化しやすいという弱点があり、酸化したLDLが血管にたまりやすくなることが問題なのです。

だから、「LDLを下げること」だけに意識を向けるよりも、
酸化しにくい体と暮らしをつくること
細胞が必要な脂質をきちんと使える状態に整えること
が、とても大切になってきます。

そして、そのための第一歩が、毎日の食事で「どんな油をとるか」を見直すことなのです。

脂質は、体にとって必要な栄養です

脂質というと、つい「余分なもの」と思われがちですが、そうではありません。

脂質には、こんな大切な働きがあります。

  • 体を動かすエネルギーになる
  • 細胞の膜をつくる材料になる
  • ホルモンの材料になる
  • ビタミンDなどの材料になる
  • 脂溶性ビタミンの吸収を助ける
  • 体を寒さから守る

つまり脂質は、ただの「太るもと」ではなく、体をつくって守るために欠かせない存在なのです。

コレステロールも、本当は悪者ではありません

健康診断で「コレステロール」と言われると、どうしても悪いもののように感じてしまいます。
けれど、コレステロールは体の中でとても大事な材料です。

細胞膜をつくったり、性ホルモンや副腎ホルモン、胆汁酸、ビタミンDの材料になったりと、いろいろな場面で必要とされています。

よく耳にするLDLとHDLも、単純に「悪玉」「善玉」とだけ考えないほうがわかりやすいかもしれません。

  • LDLは、肝臓でつくられたコレステロールを全身に運ぶ役目
  • HDLは、余ったコレステロールを回収して肝臓に戻す役目

LDLは必要なものを運ぶ大事な働きをしています。
ただ、酸化しやすいという弱点があり、酸化したLDLが血管壁に蓄積すると動脈硬化の原因になりやすいため、「悪玉」と呼ばれているのです。

問題は「脂質」そのものより、酸化しやすい暮らし

LDLが酸化すると、血管の壁にたまりやすくなります。
体はそれを片づけようとしますが、増えすぎると処理しきれず、血管のトラブルにつながっていきます。

酸化しやすい状態とは、体の中で活性酸素が増えやすい状態ともいえます。

では、活性酸素が増えやすい暮らしとはどんなものでしょうか。

  • 喫煙
  • 暴飲暴食
  • 栄養の偏り
  • 紫外線
  • 排気ガス
  • 電磁波
  • 環境ホルモン
  • 農薬や殺虫剤
  • 食品添加物
  • ストレス
  • 極度の運動

などがあります。

全部を完璧に避けるのは難しくても、
食べすぎを控える、加工食品に偏りすぎない、よく眠る、ストレスをためこみすぎない。
そんな日々の積み重ねが、脂質の働きを守ることにつながります。

細胞を元気にするには、「良い油」が大事

私たちの体は、たくさんの細胞でできています。
その一つひとつの細胞を包んでいる「細胞膜」にも、脂質が必要です。

細胞膜が丈夫でしなやかだと、

  • 必要な栄養を取り込みやすい
  • 体に必要な情報をやりとりしやすい
  • 病原体や有害なものから守られやすい

という、元気な状態を保ちやすくなります。

だからこそ、「油を減らすこと」ばかりを考えるのではなく、
どんな油を選ぶかを意識することが大切です。

今の食生活で意識したいのは、ω-3とω-6のバランス

体に必要な脂肪酸の中には、食べものから摂らないといけない「必須脂肪酸」があります。
必須脂肪酸は、健康に不可欠ながら体内で合成できないため、食事から撮る必要があります。主にω-3(オメガ3系)とω-6(オメガ6系)があって、その中でも、とくに意識したいのが ω-3脂肪酸 です。

一方で、ω-6脂肪酸 は今の食生活ではとりすぎやすい傾向があります。
肉、卵、納豆、野菜、パン、麺類、サラダ油など、身近な食べものに広く含まれているためです。市販のドレッシングにも多く含まれていることがあります。

ω-3が良くてω-6が悪い、と単純に分けられるものではありません。
どちらも体に必要ですが、大事なのはそのバランスです。
ω-3とω-6のバランスは 1:1〜4くらいが理想的 と考えられています。

ω-3を多く含む食品

  • 青魚
  • アマニ油
  • シソ油

毎日のごはんで全部を完璧にしようとしなくても、

  • お魚の日を少し増やす
  • ドレッシングをかけすぎない
  • 使う油の種類を見直す

そんな小さな工夫から始めるだけでも違ってきます。

気をつけたいのは「トランス脂肪酸」

もうひとつ、意識したいのが トランス脂肪酸 です。

これは、人工的に油を加工する過程でできる脂肪で、体に取り込まれると細胞膜の構造や働きが損なわれ、細胞そのものが弱くなってしまうと説明されています。さらに、こうした不自然なものを分解・代謝するには、体は多くのビタミンやミネラルを消費します。

トランス脂肪酸は、たとえばこんなものに使われることがあります。

  • ショートニング
  • ファットスプレッド
  • パン
  • パイやお菓子
  • マーガリン
  • フライドポテト
  • コーヒーフレッシュ
  • カレーのルー など

全部をゼロにしようとすると苦しくなりますが、
「毎日なんとなく食べていないかな」と気づくことが、見直しの第一歩になります。

脂質を上手に働かせるには、たんぱく質や野菜も大切

脂質を体の中で上手に働かせるには、酸化を防ぐことも大事です。

活性酸素を処理する酵素をつくるために、

  • たんぱく質
  • 亜鉛
  • セレン

などの栄養が必要とされています。

また、酵素だけでは処理しきれない活性酸素には、

  • ポリフェノール
  • カロテノイド

などの抗酸化成分が役立つと紹介されています。緑黄色野菜や、魚介類に含まれるアスタキサンチンなどもその一つです。

つまり、油だけを切り離して考えるのではなく、

  • たんぱく質をしっかり食べる
  • 野菜の色を増やす
  • 加工食品に偏りすぎない

という食事全体のバランスが大切なのですね。

LDLを下げたいときに大切にしたいこと

「では、悪玉コレステロールを下げるには、どうしたらいいの?」
そう思われる方も多いと思います。

LDLは単純に「悪いもの」ではなく、体に必要な材料を運ぶ役目をしています。
ですから、やみくもに下げることだけを目標にするのではなく、
余分に増えにくくすること
酸化しにくくすること
体の中でうまく使える状態にすること
が大切です。

毎日の暮らしの中では、こんなことを意識してみてください。

1.油の質を見直す

揚げ物、加工食品、市販のお菓子やパン、マーガリンやショートニングを使った食品が続くと、脂質のバランスが乱れやすくなります。
一方で、青魚、アマニ油、シソ油などのω-3脂肪酸を意識してとることは、油のバランスを整える助けになります。

2.活性酸素を増やしすぎない

LDLは酸化されることで問題を起こしやすくなります。
暴飲暴食、栄養の偏り、ストレス、睡眠不足、喫煙などは、活性酸素を増やす一因になります。
食事だけでなく、休養や気持ちのゆとりも大事な対策です。

3.たんぱく質、ミネラル、野菜をしっかりとる

体の中で活性酸素を処理する酵素をつくるには、たんぱく質に加えて、亜鉛・セレン・銅などのミネラルが必要です。
また、緑黄色野菜や色の濃い食材に含まれるポリフェノールやカロテノイドも、酸化対策に役立ちます。

4.数値だけに振り回されすぎない

資料には、LDLが高い理由は、コレステロールを含む食品の食べすぎや肝臓でのつくりすぎだけではなく、目的地に運ばれても細胞の中に入れず、材料として使われないまま血液中に余っている可能性もあると書かれています。
だからこそ、検査の数字だけを見るのではなく、食事、睡眠、運動、ストレスなど、暮らし全体を整えることが大切です。

まとめ:油は減らすより、「選ぶ」ことが大切

悪玉コレステロールという名前を聞くと、つい怖く感じますが、LDLにもきちんと体の中での役割があります。
大切なのは、必要な脂質を敵にすることではなく、それがちゃんと働ける体の状態をつくることです。

毎日のごはんで油の質を少し見直すこと。
野菜やたんぱく質をしっかりとること。
よく眠って、ためこみすぎないこと。

そんな毎日の積み重ねが、結果としてLDL対策にもつながっていきます。

「脂質は悪者」と決めつけず、
体に必要なものを上手に選びながら、無理なく整えていけるといいですね。

ご自身の数値や毎日の食事で気になることがあれば、いつでもお気軽にお店にご相談にいらしてくださいね。無理なくできることを、一緒に見つけていきましょう。