前回は、「妊娠する前から始まっている、からだづくり」として、
食事や睡眠、冷え、ストレスなど、毎日の暮らしを見つめることについて書きました。

その中で、「食べること」については少し触れましたが、今回はもう少し詳しく考えてみたいと思います。

「妊娠を考えたら、葉酸を摂った方がいいのかな」
「どんなものを食べたらいいかな」
「サプリメントも必要かな」

そんなことが気になる方も多いと思います。

もちろん、妊娠前から意識しておきたい栄養素はあります。

でも、その前に、

今の自分の身体をつくるために、毎日きちんと食べられているだろうか

というところから、少し振り返ってみることもとても大切なことです。

まず、「足りているかな」と考えてみる

健康や美容についての情報では、

「食べすぎないように」
「太らないように」

という言葉をよく目にします。

でも、若い女性では、エネルギーを十分に摂れていないことや、ビタミン・ミネラルなど複数の栄養の摂取が少ないことも課題になっています。

国の「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」でも、

若い女性ではエネルギーや栄養素が不足している傾向があり、妊娠してから急に食生活を変えることは難しいため、妊娠前からの適切な栄養摂取が望まれるとされています。

だから、

「何を減らそう」

だけではなく、

「私の身体に必要なものは、ちゃんと足りているかな」

という視点も大切だと思うのです。

身体を動かすエネルギーも、血液も、筋肉も、ホルモンをつくる材料も、毎日の食事から得ています。

妊娠するかどうかにかかわらず、まず自分自身の身体を養うこと。

そこが、からだづくりの基本なのだと思います。

特別なものより、まずは日々の食卓

「身体にいいものを食べなくちゃ」と思うと、特別な食品やサプリメントを探したくなりますよね?

でも、その前にふだんの食卓を少しだけ振り返ってみましょう。

ごはんなどの主食。
魚、肉、卵、大豆製品などの主菜。
野菜、きのこ、海藻などの副菜。

国の指針でも、主食・主菜・副菜を組み合わせることが、バランスのよい食事の基本として示されています。

毎食、完璧にそろえなければいけない、ということではありません。

でも、

「最近、おにぎりだけで済ませてること多くないかな」
「野菜は食べているけれど、たんぱく質はどうかな」

と、ときどき食卓を振り返ってみる。

まずはそこから、です。

栄養はひとつだけでは働いていません

栄養というと

葉酸、鉄、カルシウム、たんぱく質、

と、一つひとつの成分に目が向きがちです。

もちろん、それぞれ大事です。

けれども、私たちの身体は、一つの栄養素だけでつくられているわけではありません。

以前のブログ「血液と腸のための、ホールフードのすすめ」でも書きましたが、

栄養はお互いに助け合いながら身体の中で働いているということをぜひ知ってほしいのです。

自然の食べものには、一つの成分だけではなく、いろいろな栄養素が一緒に含まれています。

だから、特定の栄養素だけを取り出して考えるのではなく、

食べもの全体としていただくこと

もとても大切なことです。

このあたりについては「血液と腸のための、ホールフードのすすめ」にも書いていますので、よかったらこちらもご覧ください。

たんぱく質も、身体をつくる大切な材料

たんぱく質について、もう少し触れておきますね。

たんぱく質は筋肉だけでなく、皮ふ、髪、血液、酵素、抗体など、身体のさまざまなところに使われています。

そして、たんぱく質も、身体のなかでうまく利用されるためには、ビタミン、ミネラルなど、ほかの栄養も必要になります。

だからこそ、

「たんぱく質を摂らなくちゃ」

と頑張るより、

いろいろなものを食べて、身体の中で一緒に働いてもらう

という考え方が大切になります。

たんぱく質については、以前のブログ

「もう一度、たんぱく質を見直してみませんか?」

でも詳しく書いていますので、こちらも参考にしていただけたらと思います。

葉酸について、少しだけ

妊娠前の栄養の話では、やはり葉酸についても触れておきたいと思います。

葉酸は、妊娠前から大切にしたい栄養素の一つです。

国の指針では、妊娠を計画してる女性や妊娠の可能性がある女性には、通常の食事から摂る葉酸に加えて、サプリメントや強化食品などから1日400μgの葉酸を摂ることが望まれるとされています。

これは、赤ちゃんの神経管がつくられる時期がとても早く、妊娠に気づく前のこともあるためです。

一方で、サプリメントは「多ければ多いほどよい」というものでもありません。

また、サプリメントで葉酸を摂っているからと言って、野菜などの食品から葉酸を摂らなくてよい、ということでもありません。国の指針でも、その点ははっきり示されています。

食品に自然に含まれる葉酸と、サプリメントに使われる葉酸でも天然型と合成の物では、体内での利用のされ方に違いがあります。

どんな形の葉酸が使われているのか、どのくらい含まれているのか。

そうしたことも確認しながら、まずは普段の食事を大切にし、必要な分を上手に補う、という考え方が大切だと思います。

葉酸については、また別の機会に、もう少し詳しく書いてみたいと思っています。

サプリメントや補助食品も、上手に取り入れる

ここまで「毎日の食事を大切に」と、書いてきました。

しかし、なんとしても食事だけで整えなければいけない、ということでもありません。

忙しい生活の中で、毎日すべての栄養を理想的に摂ることは簡単ではないからです。

また、その人の体調や生活状況によっては、食事だけでは十分に補いにくいこともあるでしょう。

そんなときには、信頼できるサプリメントや補助食品を上手に取り入れることも、身体を支える一つの方法だと思います。

永吉薬品では私自身が信頼しているものとして、バイオリンクやワタナベオイスターなども取り扱っています。

もちろん、この商品を飲んでいれば大丈夫、ということではありません。

大切なのは、

毎日の食事を土台にしながら、自分の身体の状態に合わせて、必要なものを補っていくこと。

食事かサプリメントか、ではなく、その人に合った形で上手に組み合わせていくのがよいのではないかと思っています。

「食べること」を我慢ばかりにしない

もうひとつ、大切にしたいことがあります。

食事を、

「これはダメ」
「あれは太る」
「これは身体に悪い」

と、禁止事項ばかりにしないことです。

もちろん、身体のために気をつけたいことはあります。

でも、食べることは本来、身体を養うことであり、楽しみでもあります。

温かいごはんを食べて、

「おいしいな」
「ほっとするな」

と感じること。

家族や大好きな人たちと一緒に食卓を囲むこと。

旬のものを味わうこと。

そんなことも、とても大切です。

身体に必要なものをいただくことと、心が満たされること。

その両方がある食卓だからこそ、無理なく続けていけるのではないでしょうか。

妊娠するため、だけではなく

ここまで「妊娠前から大切にしたい栄養」というテーマで書いてきましたが、これは妊娠を望む人だけの話ではありません。

今、妊娠を考えていない人も。
将来どうするかまだ決めていない人も。
妊娠を望まない人も。

きちんと食べることは、自分自身の身体を守ること。

その延長線上に、もし妊娠や出産という未来があるなら、今まで大切にしてきた身体が、そのときの土台になってくれます。

だから私は、

「未来の赤ちゃんのために食べる」前に、
まず「今の自分を養うために食べる」

というところから始めてほしいと思っています。

今日の食事が、明日の身体をつくる。

そして、その積み重ねが、少し先の自分の健康にもつながっていく。

特別なことではないけれど、
毎日の食卓を大切にすること。

それも、妊娠する前からできる、からだづくりのひとつだと思います。