「我が子を大事に育てたい」と思う すべてのママに届いてほしい、母乳育児シリーズです。

みなさん、こんにちは!
これから赤ちゃんを迎える新米ママたちへ、母乳育児についてお話ししたいこと…いよいよ第1章です。

人生最初の「ごはん」、母乳。
そんなの当たり前!と思われるかもしれないけれど、食の始まりである母乳は、ママから赤ちゃんへの最高のプレゼント。愛情も栄養もそうですが、それ以外にもたくさんのメリットがあるからです。

母乳育児がもたらすメリットは赤ちゃんにだけではありません。ママにとっても多くのメリットがあるのです。

この章では、その素晴らしいメリットと、母乳育児を始めるための準備について、知っていただきたいことをお伝えします。

第1章: 母乳育児を始める前に知っておきたいこと

母乳育児を始めるにあたり、ぜひ知っていただきたいことがあります。それは、ママにも赤ちゃんにも両方にもたらすメリットがあるということです。

そのメリットの内容に触れた後に、心構えや準備するアイテムについて説明します。

母乳の栄養成分と赤ちゃんへのメリット

母乳は 赤ちゃんの健康と成長に必要な バランスの取れた優れた栄養です。

ママが食べたものはママの栄養にもなるけれど、同時に赤ちゃんに必要な栄養として選り分けられ利用できる形にされていき、母乳になります。その主要な栄養成分と、赤ちゃんに与えるメリットを大まかにご紹介しますね。

  • タンパク質: 免疫機能の強化と細胞の成長をサポート。
  • 脂質: 脳の発達認知能力の向上を促し、またエネルギーの元になる。
  • 炭水化物 (主にラクトース): 腸内の健康な細菌の成長を助け、消化を促進
  • ビタミンとミネラル: 全体的な健康と発達を支える。


母乳には、抗体や白血球や酵素など免疫に関するものが含まれていて、生まれたての赤ちゃんを感染症病気から守ってくれます。赤ちゃんが成長してやがて自分自身でこれらの免疫物質を十分につくれるようになるまで、母乳は赤ちゃんを守る重要な役割を果たします。

母乳育児がもたらすママへのメリット

赤ちゃんへのメリットが注目されますが、ママにも素晴らしいメリットがあります。

  • お産後の子宮の戻りを早める
  • ストレスの緩和
  • 自然な避妊や体重の減少
  • 乳がん・卵巣がん・子宮体がんの減少
  • 骨粗しょう症や関節リウマチ・生活習慣病のリスクの低減

赤ちゃんがママのおっぱいを吸うと、その刺激がママの脳に伝わって、プロラクチンオキシトシンという2つのホルモンが分泌されます。

オキシトシンは子宮を収縮させてお産後の止血に働き、ママの体の回復を助けます。同時に母乳を出す働きもあるので、赤ちゃんがおっぱいを吸うことでママの母乳が出やすくなります。

また、オキシトシンは愛情ホルモンとも幸せホルモンとも呼ばれ、不安をとり、心を安定させる働きがあります。ママの心が安定すると赤ちゃんの心も穏やかに満たされ、そしてそれが、赤ちゃんの神経発達にもよい影響を与えると言われています。

プロラクチンは母乳をつくるホルモンで、こちらも育児意欲を上げ、育児ストレスを緩和すると言われています。また、プロラクチンが多く分泌されると卵巣がお休みするので、自然な避妊につながるというわけ。

オキシトシンは、抱っこしたり優しく触れるなどのスキンシップをすることでも分泌されます。抱き癖がつくなんてことはありません。いっぱい抱っこしてあげてくださいね。

母乳育児の準備: 心構えと必要なアイテム

赤ちゃんが生まれる前に、母乳育児への適切な心構えと必要なアイテムが揃っていると、赤ちゃんとの生活が始まってからのいろいろな出来事に対応しやすくなり、気持ちにも余裕が持てると思います。
まず、事前に準備しておくと良いアイテムのリストをご紹介しますね。

  • 授乳クッション:赤ちゃんを支え、ママの快適さを向上させます。
  • 授乳用ブラジャー:授乳が容易になり、サポートと快適さを提供します。
  • 吸収性の高い授乳パッド:漏れを防ぎ、衣服を保護します。
  • 哺乳瓶:母乳で育てると決めているママでも、突発的な事情で母乳をあげられない場合もあるため、1本は準備しておきましょう。
  • 搾乳器必要に応じて母乳を搾乳し、保存するために便利です。
  • 保存容器:搾乳した母乳を安全に保存するための、無菌の容器や専用の袋。

次に、心構えとして伝えたいことは、母乳育児は一つ一つ体験し学んでいくもので、最初から完璧である必要はないということです。もうダメかな…と諦める前に、家族のサポートや専門家の助けを求めましょう。このことは、母乳育児を含めた子育ての中で最も大切にしてもらいたいことです。

準備を整えて正しい情報を得ておくと、不安を減らし、母乳育児のスタートを楽しみに待つことができます。

また、母乳育児はママと赤ちゃんの強い絆を結ぶ機会になります。赤ちゃんが欲しがるだびに、抱っこして目と目を合わせて母乳をあげる…何度も何度も繰り返される行為が自然と赤ちゃんの安心感を育て、のちに子どもの自己肯定感を育むことにつながります。そんな子育ての時間がつくれたことはママの自信にもなると思います。

母乳育児はチームワークです。繰り返しになりますが、パートナーや家族のサポートは可能な限りもらいましょう。時には専門家の助言を受けることで、様々な課題を乗り越えることができます。サポート体制を整えることは、母乳育児だけでなく、あなたがやり遂げたい何かに向かって進むときの大事な一歩となります。

これで第1章を締めくくります。母乳育児の準備が整ったら、次のステップへと進みましょう。次章では、母乳育児のための基本ステップについて詳しく掘り下げていきます。

第2章へつづく