働くママもいらっしゃることでしょう。私も仕事をしながらの子育てでした。
私自身は、幸いなことに我が子をそばにおける環境で仕事をすることができたので、搾乳をしての授乳という経験はほとんどなく、お終いの日まで直接母乳を与えることができました。
だからこそ、外で働くママたちが母乳育児を続けることはとても大変だろうと、容易に想像がつくのです。
母乳をあげたいけれど、復職を機に母乳育児をやめることを選択しようと思っているママも多いのではないでしょうか。そんなママたちに『こんな方法でやってみては?』と、私なりに調べたことを綴ってみました。皆さんの参考になれば幸いです。
ただ、勤務中の搾乳が難しい場合、その間の赤ちゃんの授乳がミルクになっても、帰宅してから一緒に過ごす時間にたっぷり母乳をあげるということも立派な母乳育児であると、私は思っています。ケースバイケース、最適で、後悔のない選択をしていただきたいと思います。
- 授乳期のママへ ~プロローグ~
- はじめに
- 第1章 母乳育児を始める前に知っておきたいこと
- 第2章 母乳育児成功のための基本ステップ
- 第3章 母乳育児中のママの栄養と養生
- 第4章 職場復帰と母乳育児の継続 ← 本記事
- 第5章 サポートとリソース
- 第6章 Q&A よくある質問に答える
第4章: 職場復帰と母乳育児の継続
母乳育児を続けながら職場に復帰することは、多くのママにとっての「挑戦」になると思います。けれども、適切な準備をして、納得のできる知識があれば、これを成し遂げることは十分に可能です。
この章では、搾乳と保存の最も効果的な方法、そして職場での母乳育児の権利についてもお話ししたいと思います。
搾乳と保存の最も効果的な方法
職場復帰後も母乳を赤ちゃんにあげるためには、搾乳とその保存方法がとても大事になります。以下は、効率的な搾乳と母乳の保存方法です。
- 適切な搾乳器の選択
- 電動搾乳器:時間が限られている場合は、電動搾乳器が効率的です。
- 手動搾乳器:外出先での使用や、補助的に使うのに適しています。
- 搾乳のタイミング
- 一定のスケジュールを保つ:通常の授乳時間に合わせて搾乳することで、乳量を維持できます。
- リラックスする時間を確保:ストレスは乳量に影響を与えるため、リラックスできる環境で搾乳することが重要です。リラックスする音楽を聴くのも良いでしょう。
- 搾乳の技術
- 器具を扱う前に、手と爪をよく洗う:乳房をゴシゴシ擦ったり清浄綿で拭いたりすると、乳頭を傷めてしまうので消毒は不要です。
- マッサージ:搾乳前に軽く乳房をマッサージすることで、乳汁の流れが良くなります。
- 効率的な搾乳:搾乳器を適切に使用し、乳房全体から均等に搾乳することを心がけましょう。
- 母乳の保存方法
- 冷蔵保存:搾乳後すぐに冷蔵し、24時間以内に使用するのが理想的です。
- 冷凍保存:長期間保存する場合は、母乳を冷凍し、3〜6ヶ月以内に使用することを推奨します。
保存方法 | 温度 | 保存期間 |
冷蔵 | 4°C以下 | 24時間 |
冷凍 | -18°C以下 | 3〜6ヶ月 |
職場での母乳育児の権利
職場での母乳育児を継続するために、母親の権利を理解し、その権利を適切に使ってみましょう。あなたの一歩が、後に続くママたちの希望の道しるべになるかもしれません。
以下に、職場での母乳育児に関する主な権利とその活用方法を書いておきます。
- 法律による保護
- 育児・介護休業法(日本の場合):育児休業中の母乳育児を支援し、職場復帰後の母乳育児を保護します。
- 労働基準法:授乳時間の確保や搾乳のための時間の提供が義務付けられています。
- 職場のサポート
- 母乳育児スペースの確保:職場に専用の授乳室や搾乳スペースを設けるように依頼しましょう。
- 搾乳時間の確保:定期的に搾乳するための時間を確保し、上司や同僚とスケジュールを調整します。
- コミュニケーション
- 上司や人事部門と相談:母乳育児の継続に関する計画や必要なサポートについて、職場と事前に話し合いましょう。
- 同僚の理解を得る:母乳育児に関する自分の希望を同僚に説明し、協力を求めます。
まとめ
職場復帰後も母乳育児を続けるには、搾乳の方法と母乳の最も良い保存方法を理解し、職場での母乳育児の権利を適切に使うことが重要です。職場のサポートや適切な準備、そして周囲とのコミュニケーションを通じて、あなたが目指す職場と家庭の両立に近づくことができると思います。あなたの『挑戦』は、母乳育児の恩恵を最大限に享受しながら、赤ちゃんとの健康的な絆を築く礎になるでしょう。